スーツに合うリュックを探すにあたって、いろいろ調べても何故かしっくり来ない。その原因は、「スーツ用リュック=通勤用」という思い込みにあるかもしれません。
男性がスーツを着用する機会として、ビジネス(通勤)が圧倒的に多いのは否めません。しかし、だからといってそれが全てではありません。おしゃれのために着るスーツ、そんな選択肢も存在します。
今回の記事では、通勤用としてだけでなく、おしゃれにスーツとリュックを合わせるために気を付けたいポイントについてまとめました。通勤用リュックではしっくり来ない人は、ぜひ参考にしてみてください。
❚スーツだからといって、通勤とは限らない
「スーツに合うリュック」というテーマで考えるとき、どうしても通勤のことばかりにフォーカスが当たってしまいがち。しかし、男性にとってスーツと通勤は同義語ではないはずです。
「交際相手や奥さんとの記念日」「ちょっと奮発したディナー」「友人と参加するカジュアルパーティ」、これらの機会においては、同じ「スーツ」という名称ではあっても、通勤のそれとは見え方が異なります。
ビジネスのためでなく、おしゃれのためのスーツ。そのようなシチュエーションでは、お供となるリュックもビジネス然としたものでなく、おしゃれなアイテムをチョイスしたいところです。
とはいえ、巷に存在するスーツ向けのリュックは、その大半が通勤用で占められています。そのため、セットアップのスタイルやドレスアップしたスーツスタイルに合わせるにはミスマッチ。「鞄これしか無いのかな?」と思われても仕方がありません。
スーツにリュックをおしゃれに合わせたい場合には、ビジネスライク過ぎず、かといってカジュアル過ぎない、適切なバランスのリュックを選ぶ必要があります。
「スーツにリュックはダサい(おかしい)」はもう古い
昔から一定数ある意見に「スーツにリュックはダサい(おかしい)」であるとか、そもそも「スーツにリュックは合わない」とするものがあります。
確かに、何も気にせず適当なスーツに適当なリュックを合わせたとしたら、それはおかしいかもしれません。しかし、おしゃれというのは「気にする」ところから始まります。そのままでは合わないような組み合わせを、バランスを気にして合わせるからこそ、人とは違うおしゃれを演出することができるのです。
「○○はダサい」とアイテム単位で評価を下す行為は、そのような創意工夫を否定してしまいます。同じアイテムの組み合わせでも、ダサい人もいればおしゃれな人もいる、だからこそ工夫の余地が生まれます。「ダサい」とか「おかしい」といった意見は、無視こそしないまでも、あまり気にし過ぎないのが一番です。
❚メンズスーツに合うリュックのポイントとは?
先述の通り、何も気にせず合わせたところで、スーツとリュックをおしゃれに合わせることは難しいです。重要なのは、要所を押さえたアイテム選びと、着こなしにおける文法です。これらに気を配ることで、誰でもおしゃれなスーツ×リュックスタイルを手に入れることができます。
ここでは、特に注意したいポイント4つをピックアップしました。ひとつずつ確認していきましょう。
余計な装飾のないシンプルデザインを
リュックというと、外面に多数のポケットがついていたり、カラビナなどの金具がついていたりと、多機能でいろいろな装飾のついたものが一般的です。
しかし、無駄を省いて洗練されたスーツスタイルと合わせるには、そのようなアイテムは似つかわしくありません。スーツに合わせるリュックは、無駄な装飾のない、極力シンプルなものを選ぶようにしましょう。
出典:WEAR
また、デザインのシンプルなリュックであれば、スーツスタイルだけでなく、普段着のカジュアルなスタイルにも流用可能です。
日本人のファッションはカジュアルに寄りすぎる傾向にあります。リュックも一般的にはカジュアルなアイテムだとされているため、そのまま合わせてしまってはトゥーマッチ。子どもっぽく見えてしまいます。
しかしリュックはリュックでも、スーツにも合わせられるようなシンプルデザインのものであれば、ドレスライクなアイテムとしても使うことが可能です。
こちらの画像のコーデでも、通常のリュックであればカジュアルがトゥーマッチになってしまいがちなところを、レザー調のブラックリュックが引き締め、おしゃれなバランスに整えてくれています。
シンプルリュックはオンオフ兼用、幅広いシーンで使える点も大きな魅力です。
❚シンプルリュックの選択肢としては、こちらのようなアイテムがおすすめ。
アメリカ発のモダンバッグブランド「T・S・O・G(ティーエスオージー)」が提案するTHE ONE《ザ・ワン》。
無駄なポケットなどは極力排したミニマルなデザインが魅力。その精悍なルックスに加え、15インチPCも入る充分な収納力を兼ね備えています。
外装は贅沢にも撥水加工を施したオールレザー仕様。
ありきたりな通勤用リュックとは一線を画す存在感が魅力です。
ブラック、ネイビーなどの落ち着いた色合いが吉
出典:WEAR
スーツとリュックを合わせる場合、主役はスーツであり、リュックはあくまで脇役です。しかし、主役を引き立たせるためには、脇役は脇役でも「名脇役」となるリュックを登板する必要があります。そこで重要なのが、リュックのカラーです。
メンズのスーツスタイルというのは、ブラックやネイビーなどのダークトーンが主流です。ここに明るい色のリュックを合わせてしまえば、脇役が悪目立ちしてしまい全体の印象が台無しになってしまいます。
スーツスタイルに合わせるリュックは、ブラックやネイビーなどのダークトーンから選びましょう。
ブラックのリュックでおすすめしたいのが、シンプルデザインと機能性を両立させた一押しのモデルTAN《タン》ブラックシティリュック。
外面のシンプルさとは裏腹に、大小合計14ものポケットが搭載されているのが最大の魅力です。13インチまでのPCを収納可能なスリーブも含まれるので、オンタイムでも利用可能な点も嬉しいポイント。
素材には撥水加工レザーとナイロンのコンビを採用し、オンオフさまざまなシチュエーションで使いやすい万能モデルです。
ネイビーであれば、こちらのMUKO《ムコ》ネイビーシティリュックがおすすめ。
京都の街並みにインスパイアされて生まれたルックスは、シンプルな中にも遊び心が垣間見えるデザイン。おしゃれなスーツスタイルと好相性なアイテムです。
撥水加工レザーと撥水ナイロンのコンビ素材を採用した、カジュアルでもドレスでもない絶妙なバランスが魅力。
15インチのパソコンスリーブをはじめ、収納力も申し分なし。ビジネス用途にもバッチリです。
スクエアリュックは利便性◎、おしゃれさ△
出典:amazon
通勤用リュックとして広く市民権を得た「スクエア型」。
スクエアリュックはブリーフケースをデザインソースとしていることから、スーツとの相性はバッチリです。収納力も高いため、たくさんの資料を持ち運ぶ営業マンの方にも重宝されるでしょう。
しかし、それはあくまで通勤用、リュックをツールとして考えた場合の話です。
セットアップなどのスーツライクな普段着や、ビジネスでないおしゃれ用途でのスーツスタイルの場合、スクエアリュックの登用は不要にビジネスを感じさせてしまい、適任とは言えません。たとえるなら、私服に仕事用の革靴(ストレートチップなど)を合わせるようなもの。相当なおしゃれさんでも無い限り、調和させるのは至難の業でしょう。
スクエアリュックを日々の通勤用に使うのはもちろんOKですが、おしゃれ用途も踏まえての購入であれば、別の形を選ぶべきです。
ストラップの長さに注意!長すぎても短すぎてもNG
出典:WEAR